エフピコの日本初の食品用PET再生工場が本格稼働、最新鋭設備備えた中部リサイクルセンターを訪ねる

エフピコの日本初の食品用PET再生工場が本格稼働、最新鋭設備備えた中部リサイクルセンターを訪ねる

食品トレー最大手・エフピコでは、使用済み食品トレーを回収して再加工する再生事業に加え、使用済みPET素材を食品用PETとして再生するという日本では前例のない事業に本腰を入れつつある。その拠点として、再生容器加工の最新鋭設備を導入して5月に稼働したばかりの中部リサイクルセンターを訪ねた。

中部センターの所在地は名神高速道路大垣インターチェンジに近い岐阜県安八郡輪之内町。施設内には、スーパーの店頭で回収された食品トレーを選別・リサイクルするトレーリサイクル工場と、10年11月に新設されたPETリサイクル工場が配置されている。

見学中も、回収された食品トレーを満載したトラックが次々と到着。センターの入り口には、食品トレーを満載した大型袋が並び、次々と選別にかけられていく。夏の暑い日だったにもかかわらず、袋からは食品特有の異臭がほとんどしない。

「消費者がご家庭でトレーを洗浄してくれるおかげだ」とエフピコの担当者は解説する。回収された食品トレーは、材質や色によって人手と機械で選別を行う。これを何度も水や弱アルカリ洗剤で洗浄した後、ペレット状のリサイクル原料を作り出す。

このリサイクル原料から作ったのが、エフピコの主力商品に育ってきた「エコトレー」(登録商標)である。エフピコが食品トレーの再生事業に乗り出したのは1990年だ。「エコトレーは当初赤字だったが、近年では急速に収益貢献するようになった」と佐藤守正社長。社長の言葉どおり、エコトレーの販売額は前2011年3月期で約160億円、国内の発泡スチロールトレーの約2割はエコトレーというほど普及が進んでいる。1992年には全国で1660カ所だったトレーの回収拠点は、約7900カ所に拡大した。

エフピコでは従来、一定比率以上エフピコ製品を使っているスーパーなどを対象にトレー回収を手掛けてきたが、この数年はエコトレーの需要増に対して回収トレー数が不足している。そのため、「従来基準よりも回収拠点を増やすよう社内に号令をかけている。国内にある資源のリサイクル率を高めていきたい」と佐藤社長は意気込む。

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