とはいえ実際は「思い込みを捨てて変わるべき」とわかっていても、実行に移しにくいかもしれませんね。
「いますぐ手放すのは難しい、でも何かしら、キリのよいところまで、メドがつくまで……」
そう頑張り続けてしまう人は珍しくありません。
そんな人は、無理・無駄が手放せない自分を変えよう、手放せる自分になろうとしているのだと思います。そんな考えや努力は素晴らしいものですし、心から尊敬します。
しかし、自分を変えようとする際に最もよくない方法は、「自分の気持ちを変えよう」と頑張ることです。
「自分で自分の心を変える」のは、どれほど精神力が強い人にとっても、たやすいことではありません。
自分を変えるために最も効果的なのは「頑張り」という精神論ではなく「技術」(テクニック)をうまく使うことです。
【テクニック➀】役者になって演じきる
人の手を借りずとも、自分以外の力をうまく利用する方法はたくさんあります。
一例として、最も多いお悩みのひとつ、「無理・無駄な人間関係の手放し方」についてお伝えします。
わかりやすい例として、職場の人間関係で悩んでいるケースを取り上げます。
職場でのつきあいは「手放しにくい」点がやっかいです。
仕事を進めるにあたり、お願い事をしたり、されたりすることは避けられません。
だから「気が合わない」「なんとなく苦手」という理由だけでは、距離を置きにくいものです。
職場では全員と友好的な関係を維持する必要があります。
そんな状況下でお勧めしたいのは「役者になって過ごす」という解決策です。具体例をお話ししてみましょう。
私の友人に「社交的だけど、人づきあいは好きではない」という人がいます。
そんな彼女が社交的に振る舞えるのは「その都度、誰かになりきったつもりで、人と接しているから」だそうです。
これは大変うまいやり方です。
単純に思えるかもしれませんが、この効果は絶大です。