逆のケースもある。
のぶお(54歳、仮名)は、「シングルマザーでも、自分の子どもを産んでくれる人ならいいです。ただし、すでにいる子どもは男の子ではなく女の子が希望です」と言っていた。
なぜ、男の子だとダメなのか。
「母親が自分よりも子どもを優先させるのを見ると、いい気持ちがしないと思うんです。あと、反抗期になったときに、父親然とできるかどうか。どう接していいかわからない」
初婚者にとって子育ては未知の世界なので、パートナーの子どもが自分と同じ性別だと、そこに彼(彼女)らを受け入れられない感情が生まれしまうのかもしれない。
こうした人たちには、「子どもの性別への先入観は取り払って、お相手やお子さんとお会いし、波長や相性を見たらいいのではないですか」と、筆者はアドバイスしている。
「子どもの性別で、お見合いできるチャンスを減らしてしまうのはもったいない」という言葉が響いたのか、かずこはその後、子どもの性別には関係なく見合いをするようになったが、のぶおはかたくなだった。
再婚者同士の結婚はうまくいくか
では、再婚者同士の結婚はどうか。これは、前の結婚生活がどのくらいの期間だったか、また再婚者同士の年齢がいくつなのかにもよると思う。
しのぶ(34歳、仮名)は、4歳の女の子を持つシングルマザーだ。清楚な雰囲気の美人なのだが、申し込みが来るのは、40代、50代の年の離れた初婚男性ばかり。同世代の初婚男性のお申し込みがたまにあるとお会いしてみるものの、会話がうまくできないタイプが多く、交際までたどりつかなかった。
そんなとき、4歳の男の子が別れた妻側にいるというしんや(36歳、仮名)と見合いをした。しんやが離婚したのは、2年前のこと。元妻に好きな男性ができたことが離婚理由だった。
「日本では子どもが小さいと、親権は原則母親が取る。実際自分は日々の仕事があるので、子どもを引き取ることは無理だった。離婚でつらかったのは、子どもと離れ離れになることでした」
お見合いのときに、しんやはこう言っていた。そして、お見合い後、交際に入ると、しのぶの子どもを交えたデートを希望し、娘もすぐにしんやに懐いた。
この2人は、あっという間に成婚を決めた。
この2人がうまくいったのは、お互いの年齢が近かったこと。お互いの子どもの年齢が同じだったこと、だろう。前の結婚期間が2人とも2年程度で、それまでの経験値が似ていたために、わかり合えるところも多かったからではないか。
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