在宅生活を支える「最後の砦」が今、崩壊寸前だ。
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ヘルパーの村上さん。山間部中心に1日6〜7軒、車で80km近く走り、利用者宅を訪ねる(写真:筆者撮影)
今は当たり前のように使える介護サービスだが、職員不足に歯止めがかからず、これまでにないレベルの崩壊が起きている。
『週刊東洋経済』2月17日号の第1特集は「介護 異次元崩壊」だ。「自宅で最期まで」――。10年後は、そんな希望はかなわないかもしれない。
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「人生の最期は自宅で迎えたい」──。この望みをかなえるには訪問介護が不可欠だが、深刻な人手不足などを理由に倒産する訪問介護事業所が相次ぎ、昨年は67件と過去最多を更新した。しかし厚生労働省はこれに逆行するかのように、2024年度介護報酬改定の基本報酬について訪問介護の「引き下げ」方針を固めた。
業界に衝撃が走った。
この方針が示された社会保障審議会・介護給付費分科会では、「撤退を余儀なくされる事業所が出るのではないか」(稲葉雅之委員)、「訪問介護サービスがなくなると在宅医療は容易に破綻する」(江澤和彦委員)などと多くの委員が危機感を訴えた。
人材を確保できず人件費が減少
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