1on1を豊かな時間にするためには、3つのポイントが有効です。それぞれ見ていきましょう。
本来、1on1は、メンバーが経験から学習し、次のアクションへと変換する整理のための振り返り機会としても期待されています。
1on1の効果を高めるためのフレームとして、組織行動学者のデイビッド・コルブ氏が提唱した「経験学習サイクル」があります。これは、経験から学ぶ一連の流れを4つのステップでまとめたものです。
この「経験学習サイクル」を参考に考えると、1on1では、部下ひとりで客観的に振り返りにくい経験を棚卸しし、気づきを言語化したうえで、ネクストアクションの設定を支援することが、理想的な上司の関わり方といえるでしょう。
たとえば、あるメンバーが、1on1を通じて「クロージング業務の改善」を考え、一人で営業のクロージングに成功した話を取り上げたとしましょう。
こういった状況ではまず「なぜ今回うまくいったのか?」積極的に傾聴し、クロージングまでの流れの洗い出しに寄り添うことが重要です。これが、「経験学習サイクル」における「具体的な経験」にあたります。
そして「うまくいかなかったときとの違いは何だろう?」など、質問を投げかけながら、「内省的省察」を促すことでメンバーは、今回うまくいったケースから教訓を学びます。「教訓にする」ことで、顧客や状況が変わった際も、メンバーが自分で考え「積極的な実践」ができるようになるのです。
日ごろの部下との1on1において「具体的な経験を振り返り、新しい未来をつくれるよう導いているか?」をぜひ確認してみてください。
話すトピックや進め方は?
1on1で何を話せばよいか分からず、困っている上司は少なくありません。そこで、参考となるトピック例と進め方をご紹介します。
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