災害対応「日本は省庁・組織間の調整が足りない」 元FEMA危機管理官に日本の震災対策の課題を聞く
以上がボスナー氏へのインタビューになる。「東京はワシントンに次ぐ第2の故郷だ」と公言してはばからない同氏は20年間にわたって日米を行き来してきた日本通だ。
そして、FEMA発足以来の職員として、数多くの災害事案に関わった危機管理のスペシャリストだけに日本が直面する課題を鋭く指摘した。
能登半島地震から教訓を得よ
能登半島地震から得られる教訓は何か。岸田首相は、半島特有の地理的な悪条件を理由に救助支援活動の困難さを指摘したが、本来はいかなる場合でも人命救助に遅れが生じることがあってはならないはずだ。
半島地域は伊豆や紀伊など日本の国土の1割を占める。地理的な制約をあらかじめ踏まえ、ボスナー氏が指摘したように、あらゆる組織を縦横断する連携に重点を置き、有事に備えて物資の備蓄センターや避難シェルター、陸海空にわたる輸送ルートの確保などにしっかりと事前に取り組むべきだっただろう。
環太平洋火山帯上に位置する日本は世界に名だたる地震大国であり、世界で起きたマグニチュード6以上の地震の約2割が日本に集中しているのだから。
また、ボスナー氏は「日本人がこのテーマに興味を持ったら遠慮なく連絡してほしい」とメールアドレスを公開している。
ボスナー氏のメールアドレスは、leobosner@hotmail.com。
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