「災害の経済学」で考える被災地支援に必要な視点 災害時は「市場の失敗」「政府の失敗」に陥りがちだ

✎ 1〜 ✎ 258 ✎ 259 ✎ 260 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
災害で破壊された街の風景のジオラマ
(写真:sogane/PIXTA)

2024年1月1日に発生した「令和6年能登半島地震」により、被災地域では厳しい状況が続いている。災害からの復興をどのようにサポートしていくのかについては、官民を挙げたさまざまな対応が求められる。

災害は経済に負の影響を与える。経済学においても「災害からどのように身を守るか」は重要な課題だ。とくに地震や津波といった自然災害は、発生は防げないにしても、被災者数や経済的影響を減らすための管理は不可欠である。

しかし、リスク管理手段の1つである保険市場は、自然災害被害への対応は限定的であり、市場メカニズムが十分に働かない(「市場の失敗」)。また、自然災害による被害はしばしば予見不可能で甚大となるため、政府も資源配分に失敗する(「政府の失敗」)。

関連記事
トピックボードAD