これに先立ち茂木氏は29日の記者会見で茂木派(平成研究会)について、「いわゆる派閥としては解消する」と明言。そのうえで「派閥の閉鎖性や、定例化してきた運営方法も抜本的に見直し、新たな政策集団に脱皮する」とし、毎週木曜の正午に各派閥が一斉に総会を開くことで、他派閥との掛け持ちを許さない慣例も見直す考えを示した。
そもそも、1月25日に決まった党政治刷新本部(岸田文雄本部長)の政治改革「中間とりまとめ」は「派閥が『お金と人事から完全に決別する』ことで『政策集団』に生まれ変わる」と宣言しており、幹事長の茂木氏もこれに従った格好だ。
ただ、茂木氏は、岸田派などが決めた「派閥解散」の前提となる政治資金規正法で規定される政治団体としての届け出の取り下げについては「政策集団のあり方を踏まえて考えたい」と存続もあり得るとの認識を示した。
小渕、青木氏ら「本流」メンバーが相次ぎ退会
その一方で、同派では1月25日に小渕優子選挙対策委員長、関口昌一党参院議員会長ら5氏が退会を表明した。今回の政治改革で再認識された1989年の「政治改革大綱」では党幹部や閣僚の派閥離脱が明記されており、小渕氏らはそれを退会理由とした。
さらに30日の同派会合で古川禎久元法相が退会を表明、これと並行して船田元衆院議員、西銘恒三郎幹事長代理も退会届を提出、退会議員は計8人となり、実質的な派閥分裂状態となった。
そうした中、小渕氏と歩調を揃える形で青木一彦参院議員が退会したことが派内に波紋を広げた。青木氏は「参院のドン」の異名があり、平成研の大幹部だった青木幹雄元官房長官の長男だ。そもそも茂木派内の人間関係をみれば、「小渕氏や青木氏は派閥の『本流』で、日本新党を経て自民党に入った茂木氏は『傍流』というのが常識」(派幹部)とされる。
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