家に眠るお酒がカネに?中古品新業態の勝算 「リカーオフ」を知っていますか

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2015年3月期では売上高の19期連続増収に加え、営業利益、経常利益、純利益全て過去最高を更新しているハードオフコープレーション。同社は5月現在、直営・フランチャイズ合わせて789店舗を展開しています。

7業態を持つハードオフ

家電を中心とした主力業態の「ハードオフ」、本やCD等を扱う「ブックオフ」(ブックオフコーポレーションのFCとして展開)、洋品から家電雑貨まで複合的に扱う「オフハウス」がその代表格ですが、ほかにも、酒類の「リカーオフ」や車関連の商品を扱う「ガレージオフ」、おもちゃ類やトレーディングカード等を扱う「ホビーオフ」、アパレル中心の「モードオフ」と、7業態を運営しています。

同社では今後の出店戦略のひとつに都市型店舗の出店強化を挙げています。これは首都圏・関西エリアを中心に、駅前や商店街等の商業地における小型店舗の物件開発を強化するというもので、「リカーオフ」「モードオフ」「ホビーオフ」がその対象となっています。

「モードオフ」は10代後半から40代前半までの若年層をターゲットとしたアパレルのリユース業態で5月現在で28店舗を展開。今回紹介したリカーオフ武蔵小山パルム店のすぐ近くにも「モードオフ」の店舗があり、女性客が何人も入っていました。

「リカーオフ」は2016年3月期に直営1、フランチャイズ1の計2店を出店する予定で、将来的には全国100店舗を目指すとのことです。食品だけに扱いの難しさはありますが、お酒を楽しむ余裕ができたお父さんたちの憩いの場としても期待が持てる業態だけに、出店の加速を期待する消費者は少なくなさそうです。

石山 真紀 フリーライター・売り場研究家

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いしやま まき / Ishiyama Maki

法政大学卒業後、食品企業で販売の現場に携わる。その後、流通コンサルタント企業へ転身。結婚による退職後、物流業界新聞社、流通業界雑誌社を経て、2008年よりフリー。現在は流通専門誌や弦楽器専門誌などでも取材・執筆・編集に携わるほか、売り場づくりやマーチャンダイジングの研究も行っている。
 

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