「カラオケまねきねこ」苦境から華麗に復活した訳 コロナ禍の真っ只中に虎視眈々と「仕込み」

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首都圏などの大都市繁華街の一等立地は、さまざまな業界にとって汎用的に利用価値が高いために、すでに誰かが使っているのが当たり前で、後発企業が新規出店することは難しい。

しかし、コロナ禍は繁華街から一時的に人流を奪ったため、これに耐えられない事業者が店舗を放棄するという千載一遇のチャンスが訪れたのである。感染症によるパンデミックなどという稀有な災厄がなければ、このような立地が手に入ることはない、と判断したコシダカのリスクテイクは見事だった、というべきだろう。

M&Aで居酒屋事業を拡大した鳥貴族

居酒屋業界もコロナ禍で大きな打撃を受けた業界であることはご存じの通り。飛沫感染を避けるために、飲酒を伴う会食は厳しい制約を課されたため、居酒屋業界も軒並み売り上げが激減、多くの企業が赤字となり、店舗の閉鎖や業態転換を余儀なくされた。

業界の市場規模を調査するエヌピーディー・ジャパンによれば、2019年1兆9000億円ほどであった居酒屋市場は、2021年には5300億円程度まで縮小したとされ、外食事業者向けの補助金、助成金がなければ、存続することさえ難しかっただろう。そうした中、M&Aで居酒屋事業を拡大し、居酒屋店舗数トップ企業という地位を確立したのが、鳥貴族である。

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