なぜなら、東京海上日動火災保険と三井住友海上火災保険の2社が同じ時期に金融庁へ、損保ジャパンが不正請求を黙認し単独で入庫再開している状況を逐一報告し、対応を働きかけていたからだ。
2社の報告を受けて、金融庁が早期に損保ジャパンに改めてヒアリングし、調査などの対応に乗り出していれば、ここまで問題が長引くことはなかった。ましてや、カルテル問題と同時並行での対応を迫られることもなかったはずだ。
業務停止にしない理屈付けより先にすべきこと
保険会社が虚偽報告をしようが、不正請求の隠蔽に加担しようが、業務停止にはしないという前例をつくってしまった金融庁。上層部からはマスコミ対策として、「業務停止をしない理屈をしっかりと考えておけ」と指示が飛んでいるという。
だが、理屈付けに頭をひねっている暇があるのであれば、手始めに水増し請求をした自動車ディーラーにヒアリング調査し、いかに深く根差した構造問題であるか実態を見てみてはどうだろうか。
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