ドーミーインのサウナが「妙にととのう」納得の訳 ドライもロウリュもゲスト次第、顧客第一主義だ

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また最近のサウナでは、熱したサウナストーンに水をかけて一気に湿度を上げ、発汗を促す「ロウリュ」を取り入れるのが主流だが、これについてはどうしているのか。

「自分で水をかけるセルフロウリュを徐々に導入していますが、今後の新しいホテルについては、オートロウリュを導入する方向で検討しています。セルフだと、ほかの方に気を使って水をかけられないお客様がいらっしゃることが見えてきましたので」(平山氏)

『天然温泉 吉備の湯 ドーミーイン岡山』のセルフロウリュ(提供写真)/配信先サイトでは写真をすべて見られない可能性があります。本サイト(東洋経済オンライン)内でご覧ください

ロウリュを備えたサウナの温度は90度に設定しており、水風呂は一般的な17℃より低めの13℃~15℃に設定(通常のドーミーインの高温サウナは、水風呂を15~16℃設定。季節によって温度を変更している)。さらに一部では、水深90cmなど全身がつかりやすい深さにしている。

これらはすべて、俗にいう「ととのう」状態になりやすいための設計だ。高温サウナ後に冷たい水で全身を冷やすと、温度差で「ととのいやすい」とされているのだ。

ただしサウナは好みが分かれるコンテンツで、客層によってはロウリュサウナに変えてしまうと、満足度が下がってしまうこともありえる。そのため、既存ホテルの改修には慎重だ。

ちょうど今、共立メンテナンスでは5カ年計画で、オープンから10~15年経ったホテルのメンテナンスを順次進めている。一旦休館が必要なため、併せて大浴場とサウナのカスタマイズを一軒一軒、ゲストを見ながら判断していっているそうだ。

サウナ、夜鳴きそばから見えた顧客第一主義の徹底

1993年にドーミーイン事業がスタートして30年。現在はスタンダードのドーミーインに加え、ロードサイドに展開する「エクスプレス」、ハイエンドな「プレミアム」、そして和仕様の「御宿野乃」と、4つのドーミーインブランド全96棟を展開する。

2022年2月に開業した『天然温泉 富士桜の湯 ドーミーインEXPRESS富士山御殿場』(提供写真)
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