金融政策において「負の利子率」にはどういう有効性があるのか、関心が高まり始めた。はたして現在のリフレ政策に代わる"Bプラン"になりうるのか。
実際、負の利子率自体は2009年にスウェーデンの準備預金で実施され、近くは欧州中央銀行(ECB)が昨年から今年にかけて導入。日本でも準備預金ではないが、マイナス金利での短期国債の入札が昨秋に出現している。
本書で言う負の利子率政策とは、特に短期の名目利子率を負に誘導することだ。日本銀行との金融取引のほとんどすべての利子率を負にする。著者は、名目利子率のゼロ下限が長引くデフレ不況の原因になっている、と診断している。
そこで“障害"になるのは、つねに利子率がゼロである現金の存在だ。だが、それも日本銀行との現金取引の際に手数料を徴収すれば済むという。
批判に対する反論も詳細に検討されており、議論を呼ぶ内容だ。
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