ダイハツ車が買えない今、何を買えばいいのか? 認証不正で考える「代わり」になる車種まとめ
第三者委員会の調査報告書には、「型式指定申請に必要な実験報告書、試験成績書の業務を安全性担当部署が兼任しており、相互牽制の利かない職場環境にあった。それが不正の温床になった」という趣旨の記述がある。要は、ダイハツでは型式指定申請を行う部署と、開発部門の距離が近かったということだ。
ちなみに、過去にはダイハツ以外のメーカーも、型式認証で不正を行って問題になっている。その要因の1つとして、開発と認証部門を完全に分離独立させていないことが挙げられた。開発と認証部門の距離が近いと、例えば燃費数値でライバル車に勝ちたい開発部門の意思が、認証部門に影響を与えて不正を招く原因になる場合があったからだ。
そのために2016年ごろには、他社の不正問題を受けて、開発と認証部門の組織を見直すメーカーも少なくなかった。当時、ある開発者は「開発と認証部門はもともと別の組織だったが、部分的にでも(開発部門が認証部門に)影響を与える心配がある場合、組織を改正した」と述べていた。
調査報告書によると、ダイハツでは当時、そうした組織改正が行われていなかったとされる。今は組織改正を実施済みだが、2023年6月1日だから、一連の不正が行われたあとだ。ほかのメーカーのように、もっと早い段階で組織改正を実施すれば、142件のうち、防げた不正行為があったかもしれない。
ディーラーも出荷のめどはわからず
この問題をダイハツ車ユーザーの立場で考えると、今後の見通しが案内されているかも重要となる。そこで2024年1月上旬、ダイハツの販売店に尋ねた。そこで得た回答はこうだ。
「メーカーから『ダイハツ車を使い続けて問題ない』という話は聞いたが、出荷を再開するめどなどは明らかにされていない」
ダイハツは、現在の進捗状況と、今後の見通しをなるべく早く示す必要があるだろう。出荷が再開されるのは、前述の通り国土交通省が改めて基準適合性を確認してからだ。型式や車種ごとに少しずつ出荷を再開するかもしれない。しかし、現時点でも納車が滞っているため、出荷を再開しても、納期の遅延が続くことも考えられる。
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