ダイハツ車が買えない今、何を買えばいいのか? 認証不正で考える「代わり」になる車種まとめ
トール/ルーミー/ジャスティの場合
トール/ルーミー/ジャスティは背の高いコンパクトカーで、全長は3700mm(標準ボディ)に収まる5ナンバーサイズだが、全高は1735mmに達する。
タントのような軽自動車のスーパーハイトワゴンを小型車に拡大したようなクルマで、視界の良い小さなボディによる運転のしやすさと、広い室内を両立させたことが特徴だ。トールがダイハツ、ルーミーがトヨタ、ジャスティがスバルでそれぞれ販売される。
その代わりになる車種は、スズキ「ソリオ」だ。ボディサイズと外観は似ているが、動力性能、走行安定性、乗り心地、静粛性、後席の座り心地など、さまざまな機能においてソリオが勝っている。それは、製品の開発期間に関係があると考えられる。
2014年には初代ハスラーが大ヒットし、スズキとダイハツの販売合戦が激化。新車販売の41%が軽自動車になり、軽自動車を持たないトヨタは、軽自動車の拡大を食い止める小型車が必要になった。
そこで、約2年間で開発して2016年に登場したのが、トールとその姉妹車であった。開発者は当時、「トールの開発では『ブーン』のユニットを合理的に使って迅速な開発を行った」と述べている。
先般の第三者委員会の調査報告書では、不正が発生した原因の1つに「過度にタイトで硬直的な開発スケジュール」を挙げていた。それがどの車種を示すかは不明だが、今になって思い起こすと、トール取材時のコメントと符合する。
ロッキー/ライズ/レックスの場合
5ナンバーサイズの貴重なコンパクトSUVが、ロッキー/ライズ/レックスの3姉妹だ。こちらもそれぞれ、ダイハツ/トヨタ/スバルで販売される。前述のトール3姉妹とは異なり、エンジンやプラットフォームは新開発。日産のe-POWERに似たシリーズハイブリッドも用意する。
その代替えになるコンパクトSUVとしては、トヨタ「ヤリスクロス」もあるが、雰囲気を考えると、2023年12月に発売されたばかりのホンダ「WR-V」が最も近い。ハイブリッド車はないが、広い室内を持つクルマだ。
ロッキーは、中級グレードのX(2WD)でも182万円だが、WR-Vは廉価モデルでも209万8800円とやや高い。しかし、ファミリーカーとしても使いやすいだろう。
早急に事態を明らかにせよ
ここまで見てきたように、ダイハツ各車種には“代わり”になるようなモデルが、存在している。しかし、ダイハツ車とそのOEM車には、ユーザーニーズに的確に応えた優れた商品が多いことは、これまでの販売実績から見ても明らかだ。早急に事態を明らかにして、国土交通省も改めて基準適合性の確認を行い、出荷を再開させてほしい。
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