現在、瞬く間にSNSを通じて世界中のニュースが広がるようになった。ただし、それでもなお言語差が大きいためか、世界で報じられているにもかかわらず、日本ではほぼ目にすることのないニュースもまだ多い。
炎上は今年も多く、より多様になった
そこで、今回は2023年に、世界で大騒ぎになり、かつ日本では報じられなかったニュースについてとりあげたい。そして、それらは日本の読者にも教訓を残すものであるはずだ。
1.マークス&スペンサーのパレスチナ炎上事件
読者は、マークス&スペンサーを名前くらい聞いたことがあるだろう。英国発の小売業者で衣料品から食品までを取り扱う。彼らはこのたびクリスマスシーズンに暖炉の広告で大騒ぎになった。暖炉で“大炎上”というブラックジョークだった。
なぜか。同社は、その宣伝のなかで、暖炉で赤や緑色や銀色の帽子を燃やしていた。意味がわからない? なるほど、これは、クリスマスにそんな帽子を被りたがらない人もいるので(some people just don't enjoy wearing paper Christmas hats over the festive season)、帽子をかぶる風潮を茶化したい意図があった。クリスマスには好きなことだけをしましょう、周りにあわせる必要はありません、というメッセージだった。
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