AIによる創作とわかると評価が下がることの意味 クオリティ以外にも評価に影響を与える要素
最近では、生成AIが人間の創作に匹敵、もしくは凌駕するレベルのコンテンツを生み出すようになってきました。生成AIは、大量のデータからパターンを学習し、新しいものを創造することができます。
一方で、人間の著作権や倫理観と対峙することもあるでしょう。東大・松尾研究室所属のAI研究者・今井翔太氏が上梓した最新刊『生成AIで世界はこう変わる』より、AIの可能性と問題点についてご紹介します。
素人にもイラスト制作の依頼がくる時代に?
「『生成AIで日本の未来を切り拓く』というイメージのイラストがほしいです」
2023年7月のある日、突然電話がかかってきました。
東京大学にて、内閣総理大臣をはじめとする政府高官、財界の大物、東京大学総長などの学界関係者が出席する生成AIに関するシンポジウムの開催が予定されていました。そのシンポジウムに関する特設サイトを作成するうえで、サイトを飾るイラストがほしいという話です。
普通であれば、どう考えても私ではなくプロのイラストレーターに頼むべき仕事に思われますが、生成AIというテーマに絡めて、生成AIを用いたイラストがほしいということでした。
私は研究上の目的と個人的な趣味から、日常的に生成AIツールを使って画像を生成しています。結果的に、私は翌日の夜までに生成AIを使ってイラストの候補をいくつか作成し、無事納品することができました。
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