ホンダ「N-BOX」新旧比較、価格アップが懸念材料 2代目と新型となる3代目、意外と類似点も多い

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さらに新型モデルでは、荷室のアップデートも実施。新旧N-BOXは、先述したセンタータンクレイアウトにより、低床であることも特徴だ。これにより、テールゲートを開けたときの開口部床面と地面との距離が47cmと低くなり、開口高も120.5cmと高くなる効果を生んでいる。

新型N-BOXの寸法データ
新型N-BOXの寸法データ(写真:本田技研工業)

また、2列目シートの背もたれを倒しフラットにした際の荷室長も153.5cmを確保。これらにより、新旧モデルは、共に27インチのタイヤを履いた大型の自転車も積載可能だ。新型では、さらにこのメリットを伸ばすため、倒した背もたれの一部をフラット化。積載した自転車の後輪がくる部分を平らにすることで、クルマの走行中に積載した自転車が安定するようになっている。

先進安全装備の変わった点

新型N-BOXは、フロントウインドウには、フロントワイドビューカメラを備える
新型N-BOXは、フロントウインドウに、フロントワイドビューカメラを備える(写真:本田技研工業)

安全運転支援システムでは、独自の「ホンダセンシング」を全車に標準装備することも新旧同じだ。新型モデルでは、とくにフロントウインドウ奧の上部中央に装備されているカメラを変更。先代モデルが約50度の範囲を捉える単眼カメラだったのに対し、新型は約100度のワイドビューカメラを装備し、より広範囲の検知を可能とした。

これにより、先代モデルのカメラが、白線、車両、人を認識しその横位置を計測していたのに加え、新型では縁石などの道路境界も認識。さらに、これら認識したターゲットまでの距離と横位置も計測できるようになっている。そして、前方・後方・近距離の車両・外壁・ガラスなどを検知する前後8つのソナーセンサーと相まって、より高い予防安全性能を実現しているという。

具体的な機能では、前方または後方の障害物を検知し、衝突する恐れがある場合にブレーキを制御して衝突被害を軽減する「近距離衝突軽減ブレーキ」を追加。また、間違えてアクセルを強く踏んでしまったときの急加速を抑制する「急アクセル抑制機能」もN-BOXに初搭載する。

急アクセル抑制機能の作動イメージ
急アクセル抑制機能の作動イメージ(写真:本田技研工業)

さらに、先代モデルでも採用していた渋滞追従機能付きのACC(アダプティブクルーズコントロール)も進化。高速道路などで、アクセルやブレーキの操作をしなくても設定速度で前車を追従し、渋滞時などに前車が停車したときは自動で停止する機能をアップデートしている。

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