ホンダ「N-BOX」新旧比較、価格アップが懸念材料 2代目と新型となる3代目、意外と類似点も多い
まずは、新旧N-BOXそれぞれのラインナップを比較してみよう。新旧ともに、大別すると、スタンダードのN-BOXとカスタム仕様のN-BOXカスタムを設定していることは同じ。また、搭載エンジンの構成はNA(自然吸気)車とターボ車の2タイプで、全タイプに2WD(FF)と4WDを用意している点も同様だ。
ただし、グレード構成には大きな違いがある。先代モデルでは、スタンダードに「G」「L」「ターボ」といった3グレード、N-BOXカスタムでは「L」と「ターボ」の2グレードを設定していた。また、スタンダードとカスタムの両仕様には、前席ベンチシート仕様に加え、助手席を前後に570mmスライドできる「スーパースライドシート」を装備するEXグレードのNA車とターボ車も用意。さらに、2トーンのボディ色や専用インテリアなどを採用した「コーディネートスタイル」もスタンダードとカスタムの両方に設定するなど、かなり細かい構成となっていた。
新型ではグレードをシンプルに整理
一方、新型モデルでは、前席がベンチシート仕様だけとなり、助手席スーパースライドシート仕様は廃止。スタンダードではNA車のみを設定し、ターボ車やコーディネートスタイルもない。グレード構成もよりシンプルで、標準グレードと新追加された「ファッションスタイル」の2グレードとなっている。なお、ファッションスタイルは、サイドミラーやアウタードアハンドルにホワイトを配し、ホイールにはボディ同色のカバーを装備した仕様で、主に女性ユーザーをターゲットとしている。
また、新型のN-BOXカスタムには、NA車とターボ車を用意し、標準グレードのほかに、ボディ色などをモノトーンと2トーンから選べる「コーディネートスタイル」を設定。こちらも、先代モデルと比べると、比較的シンプルな構成となっている。
ほかにも、新旧モデルでは、いわゆる福祉車両で、足が不自由な人が車いすに座ったまま乗り降りできるスロープ仕様車をスタンダードとカスタムの両方に設定。これらも含めると、先代モデルが全34タイプ(特別仕様車を除く)を用意していたのに対し、新型モデルは全20タイプとなっている。
室内や荷室の相違点
ラインナップには変更点も多い新旧N-BOXだが、装備などには類似点もかなりある。とくに、全高が1700mmを超える軽スーパーハイトワゴンのなかでも、高い評価を受けている広い室内やシートアレンジの豊富さ、使い勝手のいい荷室などは新型でも健在だ。
N-BOXの大きな特徴には、初代モデルから採用している独自の「センタータンクレイアウト」がある。これは、通常は後席や荷室の下にある燃料タンクを前席下へ配置する技術で、室内のフロアを低く設定できることがメリットだ。そのため、新旧モデルともに、室内高は1400mmを確保し、小さな子どもが室内で立ったまま着替えることができる。
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