守安功・ディー・エヌ・エー次期社長--スマートフォンのソーシャルゲームには巨大な可能性、世界制覇へ積極策を続ける
忍者ロワイヤルは、画面を指でタップして手裏剣を投げたり、画面をなぞって斬ったりする、アクションを生かしたゲーム。フィーチャーフォンではボタンを押すしかできず、実現できない種類のものだ。
忍者ロワイヤルは当初の予想以上にユーザーの反応がいい。まだ始まったばかりだが、継続率やARPUなどの指標もフィーチャーフォン以上に期待できる水準になっている。
フィーチャーフォンはキー操作だけのためゲームジャンルに限界があった。しかしアクション性や操作性などスマートフォンでなければ実現できない要素を使えば、ゲームの幅は大きくなり、新しい層をまだまだ獲得できる。
怪盗ロワイヤルでは刺さらなかった層にも、スマートフォンのアプリ版なら刺さるようになる。
国内については、すでにいる利用者をスムーズにブラウザ版に移行してもらうと同時に、新しい利用者をアプリ版で獲得していきたい。
収益モデルはアイテム課金方式が基本で、これは変わらない。iOSではアップルに払う手数料の分だけわれわれの取り分は減ってしまうが、現在、新規出荷の7割くらいがキャリア課金が使えるアンドロイドで、この状態が続けば大きな問題にはならないだろう。
--海外市場でアイテム課金のモバイルソーシャルゲームは、日本のように受け入れられるか。
確かに今のところ、日本のように大成功している事例はない。しかし、だからこそチャンスがある。
最近の人気ランキングを見ていると、基本プレイ無料でアイテム課金のゲームがだんだん上位に入るようになっているので、アイテム課金方式に問題はないと思う。ただ、実際に遊んでみると、ソーシャル性やマネタイズ性があまりうまく入っていない。これが海外のソーシャルゲームのARPUがモバゲーよりも大幅に低い要因ではないか。