先延ばし癖を一瞬で治す魔法の言葉「5分間だけ」 勉強、ダイエット…三日坊主も長続きする秘策

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ただし、リストをつくった後で休憩したいと思ったら、本当に休憩を取るようにすることが大事です。肝心なのは「すぐにやめてもいいのだ。取りかかるだけなら難しいことではない」と思えることです。

具体的な行動をやることリストに載せる

人は壮大な目標を前にすると、怖気づいて一歩を踏み出せません。課されたタスクがうまくできないと思うと、先延ばしにしがちです。もっと小さな目標に切り分けることが肝心です。やることリストの各項目は、20~60分で終わるくらいにまで小さくしましょう。

ここで、大きなタスクを小さく分ける際のヒントを出しておきます。提案したいのは次の3つの考え方です。

タスクには、段階またはステップに分けて考えるのがよいものがあります。たとえば、プロジェクトのレポート作成は、調査、構想、執筆、編集という4つの段階に分けられます。

ステップの順番どおりに行うのではなく、カテゴリーごとに行ったほうがよいタスクもあります。

また、部分に分けざるをえないタスクもあります。つまり、タスク全体としては巨大なものを、あえて細かく分けることで扱いやすくするのです。プロジェクトのレポートを書く段階にいるのであれば、その段階を部分に分けることができます。5つの問題のかたまりが3つあるような課題であれば、15の問題に分けて考えてもよいでしょう。

タスクを段階、カテゴリー、部分のいずれに分けるのであれ、分けたタスクは具体的に書くようにしましょう。タスクに取りかかるときに、何をすべきかを考え込まなくて済むことを目指しましょう。

たとえば、タスクを「政治学の小テストを見直す」と書いてはいけません。どうやって見直すのでしょうか? これでは、テストを読み直すのか、ノートを読むのか、それとも要点をまとめるのか、はっきりしません。

タスクは具体的で、比較的短時間で終わるものに。先ほど「20~60分で」と言いましたが、これは絶対ではありませんし、研究に裏づけられた数字というわけでもありません。「簡単だ、大したことない」と自分に錯覚させるためなら、こだわらなくていいのです。

ダニエル・T・ウィリンガム 心理学者

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Daniel T. Willingham

ヴァージニア大学心理学教授。過去に「学習と記憶」に焦点を当てた研究を行い、現在は、K-16教育(幼稚園から大学までの教育)への認知心理学の応用を研究テーマとしている。『教師の勝算』(東洋館出版社)をはじめその著作は23カ国語で出版されベストセラーに。2017年、オバマ米元大統領より全米教育科学委員会の委員に任命された全米屈指の教育のプロフェッショナルでもある。

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