東大院卒・元LINEトップ営業27歳がおにぎり屋に "即転身"の理由、「肩書は守るものじゃない」
それは、大学4年生のときに東大アメフト部の幹部を務めていた経験から学びました。
選手150人、スタッフ50人、計200人の部員の中には「とにかく試合に出たい」と思う人もいれば、「今回は試合に出ず、次回に向けて練習したい」と思う人もいる。
マネジャーもまた、「SNS更新が楽しみ」「選手にテーピングをするのが好き」など、皆やりたいことはそれぞれでした。
それでも、勝つためにチームとして1つの方向に向かわなくてはいけない。
もちろん「チームのことを考えて行動して」と強制することもできましたが、私は個々の思いを尊重して「チームの力」にしていきたかった。
それぞれのやりたいことに向かって自発的に努力をした結果、それがチーム全体のためになるのが理想だと考えていたんです。
そういったアメフト部での経験が、今のマネジメントにも生きていると実感しています。
結果は過程に「ついてくる」もの。守るものじゃない
LINEを辞めるとき、周りの人からは「飲食業をやるのは大変だよ」と心配する意見を頂いたこともあります。でも、私の気持ちが揺らぐことはありませんでした。
思えば子どもの頃から、決断において誰かの声を気にすることはなかったですね。
東大を目指すと家族に伝えたときは「青森県の田舎から東大なんて無理だろう」と言われましたし、大学のアメフト部に入るときも周囲から反対されました。
転職を決めたときもそう。「LINEという大企業の社員でなくなるのはもったいない」「東大院卒なのに……」と言われたこともありました。
でも、自分ではまったくそう思わなかったです。
だって、「LINEだからすごい」「東大だからすごい」じゃなくて、「そこに入れるくらい努力ができるからすごい」じゃないですか。
結果はすごく大事ですけど、その結果を出すために本気で努力した過程は、結果よりも価値がある。これはアメフト部のときに先輩から教えてもらったことでもあります。