灘→東大からの「脱落エリート」彼らの数奇な人生 なぜ年収・安定より「おもろい」を優先するのか
灘から東大に入って感じたこと
毎年、東大合格者数ランキングで上位を占めるのは、開成、筑駒、麻布といった名だたる東京の名門進学校である。その合格者争いに毎年食い込んでいるのが、今回取材した「脱落エリート」の2人が卒業した灘高等学校だ。
東京大学医学部に進んだ青松輝氏は現在、大学を3回留年していて、卒業も危ぶまれている。彼は勉強についていけないわけではない。あえて、医師になることよりも他の活動を優先しているのだ。それは、YouTube、短歌といったクリエーター活動である。
偏差値40の商業高校を出てから9浪して早稲田大学に入った筆者からすると、この行動は医師というプラチナチケットを自ら放棄しようとしている非合理的なものにも思える。
仮に医師になれたとしても3年遅れることになる。平均的な医師の3年分の収入は3700万円。どうして彼は、約束された将来を先延ばしにして、創作に熱中しているのだろうか。
青松氏は、YouTuberとして、10~20代から抜群の認知度を誇る。ワードセンスの光るエピソードトークが人気のYouTubeチャンネル「ベテランち」を運営しており、その登録者数は20万人に迫る勢いだ。
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