若手の「びっくり退職」に上司が気がつけない事情 周囲が驚く「突然の退職」が増えている背景3つ
「本当にびっくりした。まさに、これから飛躍しそうな若者だったのに」――。
一目置いていた若者が突然「退職する」と言いだしたのだ。
「誰かに相談したか?」
と聞くと、若者は首を振った。
「もちろん課長が初めてです。誰にも相談していません」
彼だけは辞めないと思っていたけれど…
それなら、まだ慰留できるかと思ったのだが違った。決意は固く、すでに転職先も決めていた。
「先月、新商品開発プロジェクトのメンバーに選ばれたとき、喜んでたじゃないか」
「あのときは、転職するだなんて1ミリも考えてなかったのです」
「え! どういうこと?」
何があったのはわからないが、約1カ月で転職を決意し、転職先までも決めてしまっていた。
「実は2週間後から出勤することになっています」
「どこへ?」
「新しい職場です」
「ちょっと待ってくれよ!」
突然部下に呼び出され、退職する。2週間後から新天地で働く。有休も消化させてほしい。などと言われたのである。
他のメンバーとも話したが、誰も気付かなかったという。それどころか全員が口をそろえたのは、
「びっくりした」
である。
「彼だけは辞めないと思っていた」
「最近すごく意欲的に働いていたから、よけいにビックリだ」
メンバーだけでなく、部長でさえ口にしていた。
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