若手の「びっくり退職」に上司が気がつけない事情 周囲が驚く「突然の退職」が増えている背景3つ

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昨今、このような「びっくり退職」が増えているという。

・日ごろから不満を口にしている
・やる気が見られない
・最近、休みが増えた

このような兆候が見られたら、誰も不思議がることはないだろう。

「いずれ辞めると思ってた」

と納得するはずだ。しかし今回取り上げる「びっくり退職」は違う。

・日ごろから精力的に働いている
・自己研鑽に励んでいる
・社内のプロジェクトにも積極参加している

そんな将来に期待できそうな若者が、突然「辞める」と言いだすのである。直属の上司だけでなく、誰だって「びっくり」するし、何より職場に与える精神的なダメージが大きい。

「あんな将来有望な若者まで辞めたくなるようでは、もうこの会社は終わりだ」

そう思われてしまうリスクもある。

では、なぜこのような「びっくり退職」が増えているのか。若者たちの価値観の問題だけではない。そのような環境が整っていることも見逃せない。

ここからは「びっくり退職」が増える3つの理由と、2つの対策について解説したい。経営者や人事担当のみならず、部下を持つすべてのマネジャーに読んでいただきたい内容だ。

「びっくり退職」の裏に潜む「びっくり条件」!

「びっくり退職」が増えている理由、背景は以下の3つだ。

(1)空前の売り手市場
(2)SNSの普及
(3)マジメな性格

まず、何と言っても最大の理由がコレだ。世の中が「空前絶後の売り手市場」になっていることが挙げられる。

過去を振り返ると、就職市場は売り手(求職者)が優位になったり、買い手(企業)が優位になったりと変動してきた。

しかし2030年には700万人もの労働者が足りなくなると言われる日本においては、よほどのことがない限り「買い手市場」に戻ることはないだろう。

それぐらい大変な事態である。

栄養でたとえると、わかりやすいか。限られた栄養のある食物を、企業で取り合っている状態だ。キチンと栄養補給しないと、企業は栄養失調で餓死してしまう。

スタートアップ企業からすると、さらに激しさを増す。「資金調達」よりも「若者調達」のほうが喫緊の課題だ。若い人が参画しないと、事業を成長させようがない。

「びっくり退職」の裏には「びっくり条件」も潜んでいる。有能な若者には、本人もびっくりするほどの好条件を出す企業も少なくない。

年収360万円の24歳の若者が、2倍近い「年収700万円」を約束されたら心が動くことも多いはずだ。もちろんお金だけではない。

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