若い女性を夢中にさせる「パパさん体型」とは 全米で男性の理想体型めぐる論争が勃発中

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父親になると、結果的にお父さん体型になるとは言い切れない。男性は腹周りに少々肉がついているほうが魅力的だというネットの意見が正しければ、お父さん体型の男性がもっと増えてもおかしくない。

しかし2つの興味深いデータから、お父さん体型をもたらす生活について、少々意外なことが見えてくる。まず、父親は父親ではない男性より平均体重が4.5キロ多いが、27歳以上の人が25歳のときの体重差は、1.1キロを少し上回る程度だ。

さらに、お父さん体型は、父親になったばかりの男性(幼児と一緒に暮らしている父親)にはあまり見られず、年齢が上の子供やティーンエイジャーの父親のほうがはるかに多い。父親業に慣れてリラックスして、ウエストも一緒にリラックスするようだ。

腹周りがリラックスするのは、歳のせいだけではない。4.5キロの体重差のうち、1キロは年齢から来ていると考えられる。父親のほうが少々体重が多いのは、父親ではない男性より少々年上だからでもある。また、既婚男性は未婚男性より体重が多い傾向がある。しかし、年齢と結婚の条件を調整しても、父親と父親ではない男性の体重差は、まだかなり大きい。

「お母さん体型」との違い

お父さん体型のブームは、ダブルスタンダードだという指摘もある。「お母さん体型」について好意的な話は出てこないからだ。しかし、同じ全国健康栄養調査のデータによると、子供を持つ親のほうが体重もウエストも腹囲も大きい傾向は、男も女も似たようなものだ。

男女とも、子供を持つ親は楽観的になる。18~45歳の女性は、母親のほうが母親ではない女性より体重が平均4キロ多いが、父親と同じように、母親は理想体重を2キロ増しで考えている。

ただし、女性の場合、過去1年間に体重を減らす努力をしたと答えた人は、母親かどうかに関係なく多い。さらに、女性が減らしたいと思う体重は、男性の約2倍にあたる。

お父さん体型がもてはやされるのは、ダブルスタンダードのひとつなのだろう。そして、アメリカの男性は現実を受け止め、少々腹が出てもかまわないと腹をくくったのかもしれない。

もうひとつ興味深い事実がある。腹周りの差は、父親と父親ではない男性の差より、それぞれのグループ内の差のほうが大きいのだ。腹部縦径は父親の42%が、父親ではない男性の平均より小さい。それに対し、父親ではない男性の30%は、父親の平均よりお腹が出ているのだ。

セス・ローゲンをお父さん体型の代表と呼んでも、あながち間違ではないだろう。ビーチに行かなくても「ビーチボーイ」が街中を歩いているように、子供がいなくてもお父さん体型になれる。父親ではない18~45歳のアメリカ人男性の30%が、身をもって知っているとおりだ。

(執筆:JOSH BARRO and JUSTIN WOLFERS、翻訳:矢羽野薫)

© 2015 New York Times News Service

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