仕事に「モチベーション」を求めがちな人の大問題 きっかけより「始められる仕組み」のほうが大事

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得意な作業を始めると、作業興奮によって、「自己肯定感」が高まってきます。エンジンがかかりやすい状態を作ってから重要度の高い仕事を始めれば、スムーズに作業を進めることができるのです。

自己肯定感を高めて、作業エンジンをかけることが目的ですから、簡単な作業であれば、どんなことでも応用ができます。

アメリカの海軍では、トップの将軍を含めて、全員が自分の寝ていた布団を自分で畳むことから1日をスタートさせているそうです。眠くてウトウトした状態であっても、自分はきちんと布団を畳んで整理整頓した……ということが、自己肯定感を高めてくれて、その日の訓練に集中することができるといいます。

簡単なこと、好きなこと、得意なことを少しだけやって、自分の「やる気スイッチ」をオンにする仕組みを作っておけば、苦手な作業であっても、ポジティブな気持ちで向き合うことができます。

集中し続けてはいけない

成果を出し続けている人は「集中する」ことではなく、「集中を継続する」ことを意識して、効果的な休憩時間の取り方を工夫しています。

マラソン選手が、給水所で水分や糖分を上手に摂取して、最後に猛スパートをかける準備をしているのと同じです。

集中力を途切れさせずに作業を進め、最も大事なゴールの手前でフルパワーを発揮して、いかに早くゴールに飛び込むか? 休憩時間を取る一番の目的は、それを実現することです。

仕事を始めて作業興奮が出ると、2時間でも3時間でも、集中して作業をすることができますが、成果を出し続ける人たちは、それを「やめる」習慣を持っています。

集中して長時間の作業をすると、疲労が蓄積して、作業効率が悪くなります。作業興奮が出すぎてしまうと、作業することが目的になってしまい、本来の目的を見失ってしまう危険性もあるからです。

こうしたリスクを回避するためには、あらかじめ「休憩時間」と「休憩の仕方」を決めておくことが大切です。

作業を始めて45分が経ったら、作業を中断してデスクから離れ、コーヒーを飲むとか、30分が経過したらグミを食べるなど、それぞれの好みに応じて、手軽で時間のかからない気分転換の方法を工夫しています。

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