佐藤正久氏「ガザ地区民間人避難へ自衛隊参加を」 各国による「海上回廊」の設置を検討すべき

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17人の人質は解放されたが、ガザ地区の混乱は今もなお続いている(写真:FNNプライムオンライン)
自民党の佐藤正久元外務副大臣は26日、フジテレビ系『日曜報道 THE PRIME』(日曜午前7時30分)に出演し、イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘でガザ地区の民間人の安全な避難と人道支援のため、海上自衛隊も参加する、各国による「海上回廊」の設置を検討すべきだとの考えを示した。

人道支援のためにアイデアを出すことは重要

佐藤氏は「ハマスには対艦ミサイルの能力はない。海上にもいつでも避難できる態勢をつくるのは必要だ。一定程度はフランスもイタリアもやると言っている。日本は主要7か国(G7)の議長国だ。人道支援の観点からのアイデアを出すことは重要だ」と強調した。

FNNプライムオンライン「日曜報道 THE PRIME」(運営:フジテレビ)の提供記事です

イスラエルとハマスが24日に人質と囚人の交換などをめぐり4日間の一時休戦期間に入ったことに関し、佐藤氏は「ガザ南部に多くの人質やハマスの幹部がいることがわかった。ハマスの殲滅という戦争目的からすると、南部に戦闘行動を起こさないという選択肢はなくなる。休止期間が終わったら、空爆が始まり、地上部隊も進攻する可能性が高い」と述べ、さらなる人道危機が高まるとの見方を示した。

立憲民主党の玄葉光一郎元外相はイスラエルとハマスの戦闘について「長引けば長引くほど反イスラエル感情が反米感情につながり、結果として中国やロシアを利することになりかねない。一刻も早く止めることが非常に大事だ」と強調した。

番組では、フジテレビ政治部長兼解説委員の松山俊行キャスターによるギラッド・コーヘン駐日イスラエル大使(24日取材)とワリード・シアム駐日パレスチナ大使(25日取材)の単独インタビューのVTRを放送。

パレスチナのシアム大使は「イスラエルはハマスを壊滅させようとしているのではなく、パレスチナ人の民族浄化、大量虐殺を行っている」と非難し、「国際社会がイスラエルを罰するよう」訴えた。

イスラエルのコーヘン大使は「これはパレスチナ人に対する戦争ではなく、テロ組織ハマスに対する戦争だ。ハマスを根絶やしにする方針にいかなる変更もない。我々は死んで同情されるよりも生きて戦い、批判されることを選ぶ」と主張した。

一方、番組では、今後のガザ地区の統治や住民の移動に関し、イスラエル諜報省が作成し、流出したと見られる内部文書を取り上げた。文書には3つの選択肢が示されており、うち「ガザ住民をエジプトのシナイ半島に避難させる」案が「実現可能」なものと明記されている。

この案について、佐藤氏は「エジプトは絶対に飲まない」、玄葉氏は「第5次中東戦争になりかねないリスクがある」とそれぞれ指摘し、両者ともにこの「ガザ住民をシナイ半島に移住させる」案の実現性に否定的な見解を示した。

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