「翔んで埼玉続編」監督ら語る県ディスりの線引き なぜ今回の舞台は滋賀?撮影の裏話も聞いた
――褒めるだけじゃないというのは、日本人らしいのかもしれないですね。へりくだる感じなどもあって。
若松:確かに日本人らしいですね、謙虚な感じというか。自虐って自分で言ってるからいいんですよね。「うちはこんなだめな県なんですよ」って自分で言ってる分にはかわいらしく見えるし、味方に付いてもらえる。判官びいきですからね日本人は。
監督:でも人に言われるとカチンとくるんで(笑)。そこはバランスだと思いますが。
10人中2人が怒るぐらいがちょうどいい
――ここまではいいけど、これ以上やったら本気で怒らせるのでやめておこうといったようなラインは決めていたんですか?
監督:そこはとにかく取材ですよね。ここまで言ったらどう思う? って確認をとりながら。ただあんまり丸くなりすぎても面白くないから。10人中2人ぐらいが怒るくらいがちょうどいいラインかなと。
8人ぐらいが大丈夫なら取り入れるという感じで。ただ県の中でも地域によって全然違うから、ものすごく怒る地域と、全然怒らない地域っていうのもある。そこは一概には言えないですよね。
――滋賀の方たちはおおらかな感じで許してくれたと思うのですが、逆に映画の中では悪役として描かれている大阪の人たちとはどういうやり取りを?
若松:(大阪府知事・嘉祥寺晃役の)片岡愛之助さんや、モモコさん(ハイヒール)など、大阪出身の方を味方につけられたのが大きかったですね。実は愛之助さんと吉村洋文大阪府知事って親しくて。舞台を観に来た後にご飯を食べに行くこともあるそうなんですが、撮る前に「僕、今度知事をやるんですよ」「楽しみですね」という形で盛り上がっていたそうなんです。
監督:でも本当に愛之助さんのおかげで、(大阪を代表するたこ焼きの有名店である)「たこ家道頓堀くくる」さんとか「551蓬莱」さんも協力してくださった。普通、実名では協力してくれないですよ。それもみんな愛之助さんのおかげです。愛之助さんは本当に大活躍でした。
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