データ分析超初心者に伝授「ビジネスでの活用術」 どうやって使いこなす?業種ごとの異なる見方

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――専門家に依頼することのメリットはどのようなものなのでしょうか。

専門家へ依頼すると、アウトプットを出すまでのリードタイムが劇的に短縮されること、複雑な問題の解決、そして新しい視点の提供の価値があるかと思います。

もちろん、社内人材の育成のために、研修やデータ準備、市場調査の講座実施などをするケースもあります。専門家の力を借りることにより、無駄のない人材育成が可能となります。

データ分析の未来とあるべき姿

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――データ分析の今後についてお聞かせください。

自動化と高度な分析がますます重要になってくるのではないでしょうか。その意味では、ChatGPTなど、AIを取り入れることが重要になってくると思います。現在リリースされているChatGPT4でも、データ分析のかなりの部分ができるようになっています。

また、リアルタイム性がより価値を持つようになるでしょう。テクノロジーの進化により、廉価に鮮度の高いデータが収集しやすくなっているためです。

そして、データガバナンスの強化・整備も極めて重要なポイントになります。データ品質、セキュリティーなどの枠組みの整備が必要とされるでしょう。

――データ分析のあるべき姿についてお聞かせください。

何よりも、現場とデータを扱う人間のコラボレーションが重要だと思います。異なるスキルを持つメンバーが協力し合い、組織全体でのデータ活用を推進することが重要です。

また、データのプロジェクトは山あり谷ありであり、泥臭いことの連続です。それを支えるのは情熱・パッションです。なので、プロジェクト開始時に情熱・パッションを持つメンバーを集めることが何よりも大切なことですね。

永田ゆかりさん プロフィール
データビズラボ株式会社代表取締役。
早稲田大学政治経済学部卒業後、アクセンチュア、楽天、KPMGを経て、データ専門のコンサルティングファーム、データビズラボを起業。国内大手企業に対しデータ分析・可視化、データマネジメント、データガバナンスなどのコンサルティングを提供している。内閣府日本学術会議総合工学委員会委員。認定スクラムマスター。株式会社アドベンチャー、株式会社エフオン社外取締役。著書に『データ視覚化のデザイン』(SBクリエイティブ)、『データ分析のリアル まるごとQ&A』)(日経BP 日本経済新聞出版)がある。
熊野 雅恵 ライター、行政書士

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くまの まさえ / Masae Kumano

ライター、合同会社インディペンデントフィルム代表社員、阪南大学経済学部非常勤講師、行政書士。早稲田大学法学部卒業。行政書士としてクリエイターや起業家のサポートをする傍ら、映画、電子書籍の企画・製作にも関わる。

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