データ分析超初心者に伝授「ビジネスでの活用術」 どうやって使いこなす?業種ごとの異なる見方
――データ分析が必要とされるのはどのようなシーンなのでしょうか。
データ分析と”親和性が高い”シーンがあります。一方、データ分析と親和性が低いシーンもあります。
データ分析と親和性が高い局面はいろいろありますが、主要なものを2つ挙げるとすると、資金規模・取引単位が大きい事業と収集されるデータが原始的な形態のまま存在する状態が典型的かもしれません。
前者は、例えば広告、放送・メディア、医療、金融、小売、製造などの大規模企業や組織の事業が挙げられます。そして、後者は、センサーからの生データ、コンピューターシステムやアプリケーションが生成するログデータなどです。
一方、取引単位が小さな事業ではそもそもデータ分析のコストパフォーマンスが見合わなくなってしまいます。また、平均値や割合のみで提供され、元の個々のデータポイントがない統計データなど、多くの人の手に触れられ加工されたデータは、技術的によい洞察を導くのが難しくなります。
データ分析のプロセス
――データ分析のプロセスについてお聞かせください。
以下の流れです。
1. 解くべき課題を発見・特定する
2. 解く・実装する
3. 現場に浸透させる
そのプロセスで、初心者が陥りがちな”KKD(勘・経験・度胸)”のみに頼る姿勢から脱却できます。
データ活用やDXの文脈では、「KKDからの脱却」を掲げる企業は多いです。しかし、私見では、KKDは非常に大切なものであり、データとKKDの融合をして課題を解決すべきと考えています。
そして、現状はKKDで問題のない局面や業務もあり、わざわざデータ分析で課題解決をしなくてもよい(データ分析との親和性がそこまで高くない)ものもあります。ポイントは、データとKKD、どちらも使って合理的な判断を導くということだと思います。KKDにも限界があるように、データにも限界があります。
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