趙氏の言う「ダブルU字型」とは、具体的には中国のスマートフォン市場の一時的な回復を指す。7~9月期には(ファーウェイの「Mate 60シリーズ」やアップルの「iPhone 15シリーズ」など注目度の高い)新製品が集中的に発表され、新型コロナウイルスの流行期にスマホを買い換えられなかった多数のユーザーが一斉に飛びついた。
「スマホの販売には季節性があり、業界内の小さな動きは必ずしも市場全体の大きな変化につながらない。2024年のスマホ販売は、全体的には2023年と同水準にとどまるだろう」。趙氏はそう述べ、需要回復は一過性に終わると予想する。
増産投資の償却負担が利益圧迫
SMICの製品分野別の売上比率を見ると、7~9月期はスマートフォン向けが全体の25.9%、コンシューマー用電子機器が24.1%、(あらゆるモノをネットにつなぐ)IoTが11.5%をそれぞれ占めた。
地域別の売上比率は中国国内が84%を占め、直前の4~6月期より4.4ポイント上昇。一方、アメリカ向けは12.9%と、同4.7ポイント低下した。
SMICは10~12月期の業績予想について、売上高は7~9月期比1~3%増、粗利益率は16~18%との見通しを示した。同社の7~9月期の粗利益率は19.8%だったが、過去数年の増産投資に伴う減価償却費が増加するため、利益率が圧迫されると説明している。
(財新記者:翟少輝)
※原文の配信は11月10日
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