中国の食料輸入、「ブラジル」が最大の供給国に 「BRICS」構成国からの輸入が2022年は15%増加

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中国はBRICS構成国との経済的結びつきを強めている(写真はブラジルの大豆収穫風景)

中国が新興国グループ「BRICS」から輸入した農産物および食品の総額が、2022年は前年比15.3%増の726億5000万ドル(約10兆9238億円)に達したことがわかった。これは中国が同年に輸入した農産物および食品の総額の30.8%に相当し、国別ではブラジルが第1位だった。

このデータは11月7日、中国の国有食料大手の中糧集団と食品業界団体である中国食品土畜進出口商会が共同で発表した『中国のBRICSからの農産物および食品輸入に関する報告』のなかで明らかにされた。

BRICSはブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカの5カ国の頭文字に由来する造語で、中国語では「金磚国家(金のレンガ諸国)」と呼ばれている。2023年8月に南アフリカで開催されたBRICS首脳会議では、新たにサウジアラビア、エジプト、アラブ首長国連邦、アルゼンチン、イラン、エチオピアの6カ国がグループに加わり、全11カ国で構成される経済協力の枠組みとなった。

食料の総輸入額は3%増加

14億超の人口を抱える中国は、世界最大の食料輸入国だ。2022年の輸入総額は1396億ドル(約20兆9900億円)に上り、前年比3.1%増加した。

前述の報告書によれば、BRICS構成国の多くは農業大国であり、各国が得意とする農産物に特色があるため、相互補完性が強いという。2013年から2022年までの10年間に、中国がBRICSからの輸入した農産物および食品の総額は倍増し、年平均の成長率は9%だった。

国別に見ると、中国の輸入額が最も大きいのはブラジルで、BRICSからの総輸入額の72.18%を占めた。2位はアルゼンチンの10.63%、3位はロシアの8.41%となっており、上位3カ国でBRICS全体の9割を超える。

本記事は「財新」の提供記事です

首位のブラジルからの輸入額は、2022年は524億4000万ドル(約7兆8850億円)と前年比15.7%増加。これは中国が全世界から輸入した農産物および食品の総額の22.2%に相当し、国別では(BRICS以外を含めて)最大。ブラジルからの主な輸入品目は大豆だった。

(財新記者:包雲紅)
※原文の配信は11月8日

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