「軽自動車の」という枕詞をつけずとも、ここ数年の国内自動車販売のナンバー1はホンダ「N-BOX」である。
2022年に“20万台超え”を達成したのは、N-BOXのみ。2位のトヨタ「ヤリス」は16万8557台で、しかもここには「ヤリスクロス」と「GRヤリス」も含むから、圧倒的なナンバー1である。
しかし、N-BOXのナンバー1に悔しい思いをしたのはトヨタではなく、軽自動車が主力のメーカー、ダイハツとスズキだろう。2022年の軽自動車のナンバー2はダイハツ「タント」で10万7810台、ナンバー3はスズキ「スペーシア」で10万0206台と、N-BOXにほぼWスコアの大差をつけられていた。
そのうち、タントは2022年8月のマイナーチェンジで「カスタム」の大幅なデザインチェンジとSUV風グレードの「ファンクロス」を追加し、2023年上半期にはわずかだったスペーシアとの販売台数の差を広げ、N-BOXに近づいている(N-BOX:10万0409台、タント:7万3493台、スペーシア:5万7224台)。スズキがそれを黙ってみているはずはない。
予告どおりのスタイリングで正式発表
スズキは、2023年10月28日に開幕した「ジャパンモビリティショー2023」で、「スペーシア コンセプト」「スペーシア カスタム コンセプト」を出品した。
名称に「コンセプト」とつけられているものの、これが新型スペーシアであることは明らかった(スズキはこれまでも「東京モーターショー」で市販間近のクルマをお披露目するのが通例だった)。
そしてジャパンモビリティショー2023が閉幕した4日後に発表されたのが、新型スペーシアである(発売は11月22日)。
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