初代スペーシアの登場は、2013年。このときはタントのようなプレーンなデザインだったが、それゆえに強く存在感を示すことができず、2017年に2代目へとフルモデルチェンジ。スーツケースをモチーフにした道具感のあるデザインが功を奏して、ヒットした。
標準モデルとカスタムモデルのほか、SUVテイストの「スペーシア ギア」、ホンダ「N-VAN」のような商用車仕様の「スペーシア ベース」とラインナップを広げて、打倒N-BOXに臨んだ。
![2018年に登場したスペーシアギア(写真:スズキ)](https://tk.ismcdn.jp/mwimgs/0/4/570/img_043af95afe1a7622a61316ef01179c87229886.jpg)
結果としてN-BOXは超えられなかったが、スペーシア独自のキャラクターを確立することに成功。3代目となった新型スペーシアは、2代目のコンセプトをアップデートする形で登場した(モチーフは「頑丈で大容量のコンテナ」としている)。
軽自動車だから全長・全幅は変わらないため、ひと目でこれが新型だと気づかない人もいるかもしれない。それぐらいのキープコンセプトだ。
![新型スペーシアの標準モデル(写真:スズキ)](https://tk.ismcdn.jp/mwimgs/f/d/570/img_fd88f45debc1068817506bcfd6cba2ca174175.jpg)
しかし、よく見ればフェンダーからドアにつながる明確なキャラクターラインが入れられ、その上に入るリブは2本になって、シャープになっている。Dピラーがボディ色となったのも新しい(コンテナのような大きさと丈夫さを表現したという)。
また、スペーシアカスタムは薄型LEDヘッドライトを採用することで、ワイド感のあるデザインとなった。
![新型スペーシアカスタム(写真:スズキ)](https://tk.ismcdn.jp/mwimgs/3/d/570/img_3d96aa4d2522710661155ceae21f6877179596.jpg)
オットマンにもなる後席「マルチユースフラップ」
インテリアもスーツケースからコンテナへ。しかし、助手席に設置されていた収納(まるでスーツケースのようなデザイン)は一般的なトレイになり、おもしろみに欠けると感じる人もいるかもしれない。
大型ディスプレイの設置を前提としてセンターパネルやフルデジタルのメーターは、イマドキのスタンダードといえる。
![標準モデルのインストルメントパネル(写真:スズキ)](https://tk.ismcdn.jp/mwimgs/8/7/570/img_874c9a860acddb3b02c0ceca8464c03b192249.jpg)
新型で注目すべきはデザインよりも、細かい機能性のアップデートかもしれない。特に後席まわりの使い勝手の向上に力が注がれている。
新型スペーシアのウリの1つ「マルチユースフラップ」は、オットマンやレッグサポーター、荷物のストッパーの3モードで使える独自のアイテム。
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