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「日本一の芸人」横山やすしが涙した奥さんの一言 M-1創設者が語る「天才漫才師の隠された悩み」

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  • 谷 良一 元吉本興業ホールディングス取締役
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他の局はこのふたつのお化け番組に挑んでははじき返されるということが続いて、闘うことをやめて、手抜き番組でお茶を濁していました。そんな時代に、折からの漫才ブームに目を付けて、日本テレビとTBSが裏に漫才特番をぶつけたのです。

出演は、やすきよを筆頭に島田紳助・松本竜介、ツービート、ザ・ぼんち、西川のりお・上方よしお、オール阪神・巨人、今いくよ・くるよ、太平サブロー・シローなど。

18時半から21時までが日本テレビ、21時から23時までがTBSだったと思います。

漫才特番にメガネを忘れる

その日本テレビの生放送が始まる1時間前、楽屋でやすしさんが「メガネがない!」と言いだしました。舞台用の太い黒縁のメガネを、奥さんがカバンに入れ忘れたというのです。

漫才のときにきよしさんが舞台の端に投げて、それをやすしさんが「メガネが、メガネが」と言って探し回る例の有名なネタのあのメガネです。うかつにも、それまでやすしさんがふだん用のメガネと舞台用のメガネを使い分けていることをぼくは知りませんでした。

普段用のメガネでいいではないか、それでいくしかないと思っていたのですが、やすしさんはそれでは納得しません。

「おい、お前メガネ作ってこい」と言われました。普段用のメガネを渡されて「これと同じ度数で、舞台用の黒縁のメガネを作ってきてくれ。おれの舞台用のメガネがどんなのかわかってるやろ」と言われました。そう言われると、どんなメガネだったか自信はなかったけれど、はいと言わざるを得ませんでした。

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