モナ(18歳、美術専攻の学生)の例を見てみましょう。彼女が通う美術大学のクラスは女子が中心で、「男子と知り合うのは難しい」と言う彼女には男友達がいません。
最近、トランスジェンダーのロイック(20)とルームメイトになったと言います。手術を受けていない女性で、男性になりたいのだそう。モナにとってこれは自然なことであり、問題と捉えたことはありません。「誰もが自分自身のことを深く知るべき」とモナは言います。
今の若者にはタブーはなく、それぞれのセクシュアリティなどについて話すことは複雑ではないようです。幸せな恋愛やセックスをすることよりも、自分自身のアイデンティティと向き合い、ありのままであることが重要なのです。もちろん、セクシュアリティやアイデンティティに対する偏見も上の世代に比べるとあまりありません。
高齢者は恋愛により積極的になっている
一方で、フランスの高齢者はより恋愛などに積極的になっています。
『フランス女性の60歳からのセックス・ガイド』『老いるということ:優雅に老いる』など、高齢者の恋愛についての著書も多い、作家のマリーヌ・ド・エヌゼルよれば「愛は決して止まらない。愛は健康にいい。特に精神的な健康に。思いやりや優しさや重要で、高齢者に喜ばれる"スローセックス"の一部である」。
実際、若い世代は、彼らの親や祖父母世代が頻繁に愛し合っていることに驚くかもしれません。最近のいくつかの研究によると、高齢者の恋愛関係において最も重要なのは「優しさ」だと言いますが、それは性的関係を持たないという意味ではありません。60~70歳は、18~24歳(21%)よりもさらに頻繁に(34%)性的行為を行っているという調査もあります。
ネットによってさまざまなものが手に入れやすくなり、それぞれが自分のセクシュアリティに素直に生きられるようになる中で、恋愛は若者たちにとってより「面倒くさいもの」になっているのでしょうか。
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