上手に意見を言う人が意識している「ある要素」 プレゼンをする時に、どううまく伝えるか

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「こう思っている人って多いですよね」「〜ってやりがちですよね」というのは、あくまでも前提条件の確認であり、なくてもいいようなもの。取り外してなくしてしまっても、別になんの意味もありません。

でも、あえて「否定する対象」を明確にすることで、話の本題・著者の意見を通しやすくしているわけです。そのため、この場合は「しかし」からの否定文に、言いたいことが隠されているわけですね。

まとめると、自分の意見をうまく相手に伝えられるようにするためには、「否定文」を使うことを意識してみましょう。「こうするべきだ」と伝えたいときも、「こうなってしまってはいけない、だからこうするべきだ」と、否定する対象を明確にした意見を作ってみましょう。

否定をうまく使ってプレゼンする

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たとえば学生さんが志望理由をプレゼンするときでも、「医者になって多くの人を救いたい」というのではなく、「今、この病気で亡くなる人がとても多く、その現状はあってはならない。だから医者になってこの病気になってしまった多くの患者さんを救いたい」と否定したい現状を明示するのです。

仕事で商品のプレゼンをするときでも、「Aという商品がいい」というのではなく、「Bで悩んでいる人も多いと思うが、Aという商品を使えばBという悩みを解消することができる!使わない手はない!」と「Bで悩む現状」を明確にしましょう。

さらに、二重否定というテクニックも使えます。「使わない手はない!」のように、否定文を繰り返すことで強い肯定を作るのです。「〜しない人はいない」「〜でないわけがない」などと使うことで、意見は強くなっていきます。ぜひ意識してみてください。

辻 孝宗 西大和学園中学校・高等学校教諭

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つじ たかむね / Takamune Tsuji

西大和学園中学校・高等学校教諭。1975年生まれ。岐阜出身。国語科教師として、20年余り、西大和学園の国語を率いている。常に新しいスタイルで展開される授業の人気は高く、定員40人の放課後講座に280人が申し込んだことも。その授業は楽しいだけでなく、最小限の努力で常に学年を全国1位にするので、生徒だけでなく教員にも信奉者が多い。

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