上手に意見を言う人が意識している「ある要素」 プレゼンをする時に、どううまく伝えるか

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「え?ただ何かを賛美したり、賛成するような意見もあるじゃないか」と思う人もいるかもしれませんが、それはそれで、否定が含まれています。

「Aという政策に対して、間違っていると思う人もいるでしょう。でも、私はAという政策、いいと思うんです!」と、否定に対して否定しているから、マイナス×マイナスで、一見すると肯定になっていることが多いわけです。

なので、意見とは結局、何かを否定するものなのです。そして、否定のほうが「意見」の本質に近い。だからこそ、強い意見を言いたければ「否定文」で語るといいのです。

逆に、相手の意見を知りたければ、「相手が否定したいもの」を理解するとよいでしょう。

「しかし」の後に言いたいことが書かれている?

よく現代文の読解テクニックとして使われていることですが、「『しかし』という接続詞の後ろには、筆者の『言いたいこと』が書かれている場合が多い」という話があります。皆さんも聞いたことがあるのではないですか?

国語教師として言わせていただくと、たしかにその可能性は高いです。でも、多くの人はそれがなぜなのかわかっていないままで、あくまでテクニックとして使っています。

これは一種の表現技法なのです。あえて否定したい言説・普段多くの人がやっていることや常識として考えられていることを提示して、それに対する否定をぶつける、という表現方法を取ることで、そのギャップで相手に意見を伝えやすくしているのです。

例えば、「生まれつき読解力は決まっていると思っている人って多いですよね。しかし、実は読解力は後天的に鍛えられるんです!」というような、『Aは多いですが、しかしBです!』といった表現の文章を読んだことがある人も多いと思います。

これは実は、「読解力は後天的に鍛えられる」という主張をするために、あえて「否定」を挟んでいるんですよね。

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