「新しい価値」を追求し、作り出した商品に誰よりも社内の各部門で関わる社員がファンになり、「わかる人にはわかってもらえる」ということを確信して、各々が各々のポジションで地道な努力を重ねた。
新商品の開発やその成功にあたっては、社内の多くの人間が関わる。組織によって、営業が強かったり、開発が強かったりと様々なパワーバランスがあるかと思う。時に、その壁にぶち当たって、世に出ない商品も多い。しかし、バリューチェーンが一つの想いでつながれば、それは大きな推進力となる。
安直な精神論や理念論に傾倒するつもりはないが、一つの商品を社内の人間が愛し、全員プレイで世に新しい価値を提供したこと、それは素晴らしい偉業のように思える。「営業が分かってくれない」「開発は市場を分かってない」。社内政治の愚痴が始まればきりがない。まずは社内のファンを地道に増やすことから始める。シンプルだが、何か壁にぶちあたっている人には大きなヒントになる。あなたの商品、あなたのサービス、そしてあなた自身には、どれだけ社内にファンがいますか--。
金森努(かなもり・つとむ)
東洋大学経営法学科卒。大手コールセンターに入社。本当の「顧客の生の声」に触れ、マーケティング・コミュニケーションの世界に魅了されてこの道18年。コンサルティング事務所、大手広告代理店ダイレクトマーケティング関連会社を経て、2005年独立起業。青山学院大学経済学部非常勤講師としてベンチャー・マーケティング論も担当。
共著書「CS経営のための電話活用術」(誠文堂新光社)「思考停止企業」(ダイヤモンド社)。
「日経BizPlus」などのウェブサイト・「販促会議」など雑誌への連載、講演・各メディアへの出演多数。一貫してマーケティングにおける「顧客視点」の重要性を説く。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら