新藤経済再生担当相「減税や給付金で安心感を」 橋下氏「物価高対策は賛成だが論理ができていない」

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新藤大臣:減税と給付金、賃上げ、ブツ切りではなくて、減税と給付金でまずは可処分所得(の向上)をお手伝いする。で、賃上げをする。次に供給力が強化され、生産性が向上する。最終的には日本経済の潜在的な成長率が高まってくる。そのストーリーが必要だ。ここを頑張れば、先にはこんなことが起こるということを私は丁寧に説明していきたい。今の物価高対策はまずは当面の物価高だ。では、物価が下がってマイナスになっていいのかと。欧米は適度な物価上昇で、それを超える賃上げが常にある。それによってGDP(国内総生産)も拡大していく。日本はそれがなくて物価も上がらないが、賃金も上がらない。なぜなら売り上げが上がらないから。結局は会社を維持するためにコストカットするしかないと。そうではなくて、(物価と賃金が)緩やかな上昇をしながら、常に可処分所得が物価を上回って、それによって消費を刺激しながら、国の経済が自分たちの力で大きくなっていく。この流れを作る。いま絶好のチャンスが来ている。

(写真:FNNプライムオンライン)

政府の議論に欠けていること

橋下氏:今回の政府の議論で一番欠けているのは、こういう対策をやったら、さらに物価を上昇させるのではないかと。僕はこれぐらいなら急激な物価上昇にはならないと思う。でも、経済の総論から言うと、いま物価が上がっていて、物価高対策だと言ってるのに、景気対策的なことをやったら、また物価がどんどん上がっていくではないか、低所得者がまた物価高に苦しむではないかという情報が氾濫している。(政府は)しっかりデータを示し、急激にインフレにはならないよと(説明するべきだ)。

新藤大臣:非常に丁寧に説明しなければいけないが、そういうことを言っている人は、前提として経済理論として、これはインフレの政策か、デフレの政策かと。そうなると、これはインフレを助長するよと。そのポイントだけの議論だ。いま突然にそんなことになるとは私たちは思っていない。まずはこの物価高対策、そして、可処分所得の向上、これが大事だ。消費対策という以前に可処分所得を向上させながら、生活の安心感を作ってもらう。その中から必要なものはやはり支出していこうと。でも、その大前提として賃金が構造的に上がってくるよという世の中にしないと、日本はいつまで経ってもGDPも上がらない、成長もしない、低成長のままでとりあえず現状維持では将来がない。そこを丁寧に説明したい。

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