また、時計のカスタマイズを実装しているメーカーのAndroidスマホも多い。OSのバージョンは1つ前だが、メーカーの独自カスタマイズで機能的には進んでいる事例と言えるだろう。
一方で、カスタマイズをあまりしないメーカーの端末にも同じ機能が広がるのは、OSレベルで対応するメリット。特に、日本でシェアを伸ばしているPixelで利用できるようになる点で、価値のあるアップデートと言えそうだ。
通知に気づきやすくなる「点滅」
Android 14では、アクセシビリティ関連の機能も強化されている。アクセシビリティとは、「使いやすさ」や「利用しやすさ」といった意味の英語で、スマホの場合、高齢者や障害者が、より利用しやすくなるための設定を指すことが多い。例えば、フォントを大きくして視力が低い人でも文字を読みやすくしたり、画面の文字を読み上げたりといった機能が、これにあたる。
使い勝手の向上を図る機能のため、万人受けするようなものもある。
Android 14で対応した、「点滅による通知」もその1つと言えるだろう。この機能は、カメラのフラッシュライトや、画面の点滅によって通知が届いていることをわかりやすくするためのもの。光でお知らせしてくれるため、音が聞こえづらいシチュエーションでも、通知に気づきやすいのがメリットだ。
また、いくらディスプレーに通知が表示されていても、端末を裏返しに置いていたら、気づくことが難しくなる。フラッシュライトの点滅なら、背面カメラ側が点灯するため、その問題もなくなる。通知を見逃したくない人は、カメラか画面の点滅のどちらかを設定しておいてもいいだろう。
「点滅による通知」の設定は、「設定」の「ユーザー補助」で「点滅による通知」を選択すると設定できる。ただし、「点滅による通知」の項目は「ユーザー補助」の下のほうにあり、少々見つけづらい。
この機能は、「設定」の「通知」からもアクセス可能。ここから「点滅による通知」を選択しても、同じ画面を開くことができる。アクセシビリティの一環ではあるが、万人向けの機能と言えるのはそのためだ。
ほかにも、例えばフォントサイズの変更を通知の上にある「クイック設定」から呼び出し、設定を開かずに操作できるようになった。
普段は通常のフォントサイズで使いつつ、細かな文字がビシッと並んだサイトを読むようなときだけ文字を拡大するといった際に、操作が簡単になる。視力の低い人が、寝起きなどに裸眼でスマホをチェックするようなとき、一時的に文字を拡大するのにも便利。Android 14ならではの機能として覚えておきたい。
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