「ワーホリ看護師」の人生を変えた驚きの職場環境 日本とは真逆「高収入、残業なし、休みやすい」

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「というか、英語を学びに来ているので、意味のない時間を作りたくなかったんです。働きに出ることで、英語を話す機会を獲得することができるんですよね。家で何もせずにのんびり過ごすよりも、どんどん働きに行って英語も使うのが自分にはいいな、と思って、それで目一杯働くようになったんです」

そうは言っても、無理をしていたわけではない。そもそもの時給が日本円で4000円超だった。これに、夜勤や休日勤務は割増しがつく。しかも、仕事は日本の看護師ほどハードでもない。物価の高いシドニーでも毎月40万円、50万円と貯金ができるようになった。

そしてお金ができたことで、もっといろんなことができるのではないか、と思えるようになったと語る。

「NHKの取材で話した『訪問看護ステーションを自分で作ってみたい』というのも、そうです。どこかに属するのではなく、自分で建てていく、なんて夢は日本では持てなかったと思いました」

目指すは、残業がない、休みが取りやすい、といったオーストラリアの働きやすさを取り入れた訪問看護施設だ。

「やっぱり病院で働きたい」

2022年11月、藤田さんが出演した日本テレビの『真相報道バンキシャ!』は、バイト先の同僚の知り合いからの依頼だった。

「オーストラリアのワーホリ事情を取材したいから、という話があって、もしよかったら気軽にインタビューを受けてくれないか、と。電話でコメントするくらいのものだと思っていたら、怒濤の取材で1日密着とかになって。驚きました」

番組はYouTubeにもアップされ、一気にネットで拡散。これが大きくバズって話題になった。その後、NHKの出演の話が来た。

「一度、話していますから、もういいんじゃないかと思っていたんですが、聞きたいということでしたので。でも、私と同じような稼ぎの人はたくさんいたんですよ。稼いだお金を使って旅行にバンバン行っていた人もいたし。それこそ、私以上に稼いでいる人もいました」

2023年3月末でワーホリの期間は過ぎたが、まだまだ国には必要な人手が足りないと判断したオーストラリア政府が「パンデミックビザ」を出した。ワーホリで来ていた若者たちも雇用先が決まっていれば、そのビザで最長1年の滞在延長が可能になったのだ。そのビザを使い、藤田さんは、新しいチャレンジに挑んでいた。

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