赤羽「ドムドムバーガー復活」にファン驚喜のワケ どむぞうくんグッズも人気、物販は売上の7%に

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一方で、「店舗を増やしてほしい」「もっとアクセスのよい場所に」という声も多く、今回の赤羽イオンスタイル店のような形で、今後少しずつ実現していきたいというのが藤﨑氏の方針のようだ。

都心ではないものの、2024年中に2、3店舗の出店が予定されているほか、多く寄せられているFCの要望にも対応すべく、FC用のフォーマット構築など準備を進めているところだという。

新しい風を入れながらも、歴史あるブランドを大切に

そして力を入れているのがブランド戦略だ。オリジナルキャラクター「どむぞうくん」を取り入れたグッズや、どむぞうくんの色違いの仲間達のガチャガチャも人気が高い。アパレルメーカーとコラボするなど質・デザインにこだわっており、若い世代のファンも多いそうだ。

2023年10月6日〜19日には、東京駅一番街「東京キャラクターストリート」内にポップアップショップも出店。ますます認知度を高めている。

アニメなどとのコラボ企画にも積極的に応じている。

例えばバーガーチェーンの「お月見商戦」を敢えて外して売り出し中なのが、「赤き月見チキン竜田バーガー」(890円)。TV放映中のアニメ「陰の実力者になりたくて!」とのコラボレーションメニューで、紅ショウガを使った真っ赤な目玉焼きが特徴だ。

ドムドムフードサービス代表取締役社長の藤﨑忍氏。ブティック店長、料理屋の女将などを経て2017年からドムドムの親会社レンブラント・インベストメントに。2018年から現職(撮影:今井康一)

藤﨑氏によるとキャラクターライセンスビジネスを含めたグッズ販売などの売上は、事業の約7%に上っており、今期はさらに伸びるだろうとのことだ。さらに歴史のあるブランドだけに客層の高齢化が課題となっていたが、子供や若い層を加え縦長に広がってきているのも、ブランド戦略の成果の1つだろう。

なお、コラボ企画に関しては上述の「ドムドムを愛する会」から以下のコメントがあった。

「やはり、ガンダムとのコラボ店舗を、秋葉原に展開して欲しいですね。店舗名称は「トリプルドム」。特別メニューとして『ジェットストリームアタックセット』。ビッグドムが3つ付いて、1200円。ノベルティには、ガンダムグッズを是非」(50代男性)

これに反応して藤﨑氏が提供してくれた情報によると、2024年に有名な特撮モノとのコラボが決まっているそうだ。男子系アニメで、年代的には40〜60代とその前後。「ドムドムは直球は狙わない」というのがヒントだそう。年明け早々の商品化が予定されているとのことなので、12月頃には情報が開示されることだろう。

以上、ドムドムハンバーガー赤羽イオンスタイル店のオープンでは、歴史を背景とした同チェーンのブランド力を改めて感じることとなった。また新しい風を入れながらも、歴史あるブランドをファンとともに大事に守り育てたいという藤﨑氏の方針も好感が持てる。30店舗以下という小さな規模で、藤﨑氏を含む社内コミュニケーションがうまくいっているのも有利に働いている。

ただやはり、フードビジネスはまず商品を食べてもらうのが基本。できるだけ多くの人の口に入るよう、アクセスや店舗数の点で工夫を続ける必要があるだろう。

圓岡 志麻 フリーライター

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まるおか しま / Shima Maruoka

1996年東京都立大学人文学部史学科を卒業。トラック・物流業界誌出版社での記者5年を経てフリーに。得意分野は健康・美容、人物、企業取材など。最近では食関連の仕事が増える一方、世の多くの女性と共通の課題に立ち向かっては挫折する日々。contact:linkedin Shima Maruoka

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