「定年後の星」コラムニストが明かす起業5ヵ条 早く成仏し「ギブファースト」で人脈構築を

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その後も試行錯誤の連続でしたが、そこから得た起業成功の秘訣をご紹介しましょう。まず、過去の自分を早く「成仏」させましょう。いつまでも過去の経歴や役職に固執するのではなく、少しでも早く気持ちを切り替え次の人生に向かうべきです。残された時間は長くありません。

貯金より「貯人」が重要

次に「貯金」より「貯人」です。ビジネスで最も重要なのは人脈で、ビジネスチャンスを広げるためには欠かせません。お金より、人とのつながりをためていくべきなのです。そのためには信用をためる「貯信」が重要。お金をたくさん持っていても信用は得られませんが、信用を多く得ることができれば必ずお金につながります。

とはいえ信用を得るのは簡単ではありません。私の経験でいえば、ギブ・アンド・テイクではなく、まず相手にどんなメリットがあるのかを示すため、「ギブファースト」の考え方で人と接すると、貯信することができます。

そして最後に「貯蓄」ではなく「減蓄」の考え方を持ちましょう。お金や自分が身に付け蓄えてきたものを、人生の後半で少しずつ処分していこうという考え方です。蓄えたものは、人の役に立って初めて意味を成すからです。

私は野村証券時代の後半、いわゆる窓際に異動させられました。同期には早くから役員になった人もいました。しかし彼らが経験できないようなことをたくさん経験でき、とても幸せです。50代の方々にもそうした幸せを感じていただきたい。切にそう思います。(構成 田島靖久)

田島 靖久 東洋経済 記者

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たじま やすひさ / Yasuhisa Tajima

週刊東洋経済副編集長。大学卒業後、放送局に入社。記者として事件取材を担当後、出版社に入社。経済誌で流通、商社、銀行、不動産などを担当する傍ら特集制作に携わる。2020年11月に東洋経済新報社に入社、週刊東洋経済副編集長、報道部長を経て23年4月から現職。『セブン&アイ 解体へのカウントダウン』が小社より24年12月発売予定。

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