被災した地域医療再建に苦闘する医師と診療所、収入減や二重債務と闘いながら懸命の努力が続く

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被災した地域医療再建に苦闘する医師と診療所、収入減や二重債務と闘いながら懸命の努力が続く

東日本大震災で甚大な被害を受けた宮城県気仙沼市--。気仙沼市医師会の調べによれば、南三陸町内を含む44の会員医療機関のうち、建物の全壊が29、一部損壊が7に達した。廃業の意思を示している医師はすでに9人(死亡2人含む)に上り、地域医療の弱体化が深刻だ。

そうした中で、診療所に使用不能の被害を受けながらも、再起に向けて奮闘する医師がいる。村岡正朗医師(50 =上写真)。気仙沼市内で「村岡外科クリニック」院長を務める傍ら、震災前から在宅医療に熱心に取り組んできた。震災後は気仙沼中学校の保健室に寝泊まりし、避難生活を送る住民に24時間態勢で接している。

村岡医師は、気仙沼市立病院の外科医や全国で在宅医療に携わる有志の医療関係者ととともに「気仙沼在宅支援プロジェクト」を組織。3月下旬以来、同プロジェクトの本部長として、ライフラインの途絶した自宅などで孤立する在宅患者への訪問診療に力を注いでいる。

村岡医師を信頼する患者は多い。気仙沼中の保健室で休憩していると、「先生まだここにいるのか」「ぜひうちの近所で診療所を開いてくださいよ。土地も用意しますから」といった声がかかる。

「仮設診療所の開設とともに、職員を呼び戻したい。患者さんから求められている以上、ギブアップという選択肢は当初からなかった」と村岡医師は語る。

懸命の復旧作業が続く中、資金繰りが逼迫する機関も

「東松島市鳴瀬歯科診療所」(宮城県東松島市)の五十嵐公英院長(64)も、歯科診療所の再開を目指している一人だ。同診療所は津波による床上浸水の被害を受け、4つあった歯科ユニット(診療台)や多くの医療機器が使用不能に。だが、「建物だけでも残っていたのは天恵」と、震災直後に再開を決意した。

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