i5を含めた5シリーズの全高は、1515mm(M60 xDriveのみ1505mm)。先代にあたる7代目は1480mmだったので、35mmほど持ち上がっている。
5シリーズの「エレガントで伸びやかな」プロポーションを大事にするというBMWでは、上がった全高と全体のバランスをとるため、全長を伸ばすなどの手法を採用した。
結果、全長は97mm延長して5060mmに、全幅は32mm拡大して1900mmにしている。5シリーズが5m超とは。実車も堂々としたもので、個人的にはけっこうな驚きだった。
「衝突要件を満たすためにフロント部分のクラッシャブル構造を再設計する必要もあり、少し伸ばしてイメージが壊れないようにしています。はたして、クーペ的な流麗なシルエットが実現したと思います」
エクステリアデザインを統括する、クリストファー・ワイル氏の言葉だ。
「走り」はもちろん「アプリ」も注力
i5 eDrive 40は、81.2kWhのバッテリーと組み合わされた、最高出力250kWと最大トルク430Nmを発するモーターを1基搭載した後輪駆動。
i5 M60 xDriveは、これに加えて、192kWのモーターをフロント用に追加。トータル出力442kW、最大トルク820Nmで、全輪を駆動する。
ちなみに上記のモーターのトルク、430Nm(40)と820Nm(M60 )とは、「Mパフォーマンスパッケージ」なるオプションパッケージに含まれる「スポーツブースト」と「ローンチコントロール」を使った場合。ステアリングホイール左側に設けられたレバーで操作する。
ユニークな点は、インフォテインメントのアプリに力を入れていることだ。12.3インチモニターと14.9インチモニターを1枚の薄い板状に組み合わせた「カーブドディスプレイ」には、数多くのアプリが搭載される。
リスボンには、現地にBMWが設立した、クリティカルテックワークス(Critical TechWorks)なる会社がある。主要な業務のひとつは、BMW車のOSの上に、数々のアプリを走らせることだ。
ポルトガルは2000年代に入って多額の債務を抱え、そこから再出発するときにハイテク企業に力を入れる道を選んでいる。クリティカルテックワークスが立地するのは、リスボンの再開発地区のようで、かつての幕張新都心計画を思い起こさせた。
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