中学受験の「長すぎる出題文」を短時間で解く方法 傍線部の前後だけを読むと「悪い癖」がつく

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例えば、京都や奈良など古い歴史を持つ街の共通点について述べる文章があれば、「人々は、目の前に広がる光景だけではなく、歴史的な事柄も意識して生きているのだ」というような時空論的な視点を思い浮かべながら読むと理解しやすい文章が、びっくりするほど多いのです。

文章の種類による対応(物語文の場合)

⚪︎文章の読む順番を変えることでの対応=最終場面チェック

入試の現場など物語文を急いで読む必要がある場合には、最終場面を先に読み結末がわかった状態で本文に当たったほうが、早く正確に物語を読解することができます。ただし、読書の楽しみは大幅に減りますので普段の読書ではお勧めしません。

⚪︎文章のテーマによる対応

物語の書き手には表現したいテーマがあり、それは登場人物の立場や人間関係によって規定される面があります。ですから、その登場人物の立場や人間関係を踏まえた「背景知識」を前もって理解して記憶しておくことで、物語文の理解の正確性やスピードを上げることができます。

その背景知識の項目としては、

A 成長の物語

B 愛の物語(親の愛)

C ビンボースペシャル(登場人物に負の面があった場合の登場人物の心情)

D ラブラブスペシャル(恋愛感情)

E お金スペシャル(売上と経費、利益という経済に関する話)

が挙げられます。

具体的には、最終場面や前書き(本編の前にある補足の文章)、登場人物などからAからEのどれに当てはまる物語なのかを推測します。

例えば、主人公が父を亡くした中学生であれば、A成長の物語、Cビンボースペシャル? と、見当をつけて物語を読みます。また「主人公にとって〇〇さんが輝いて見えた」とあれば、Ⅾラブラブスペシャル?と見当をつけて物語を読みます。

このように見当をつけることで、物語の読解のスピードが上がり、また、とんちんかんな読み取りをすることも避けられます。

特に、人生経験が乏しい小学生(中学受験生)の物語の読解においては、誤読解を防ぐために極めて有益です。

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