モサドを出し抜いた「隠密アナログ作戦」の巧妙 世界屈指のイスラエル情報機関が弱点を露呈
イスラエルの対外情報機関モサドのエフライム・ハレビ元長官は、CNNのインタビューに対し、「イスラム組織ハマスの強襲についてまったくの想定外であった」と語った。
今回、ガザで大規模攻撃を察知できなかったとして世界屈指といわれるイスラエル情報機関の威信は大きく揺らいでいる。
察知できなかったことが「信じられない」
筆者の知人であるモサド出身者は、「ハマスに対する情報収集活動は極めて重要な任務であり、そのうえで今回のハマスの動きを察知できていなかったという報道については信じられない」と、その状況に愕然としている様子だった。
そもそも、イスラエルの情報機関は対外情報活動を行う「モサド」、国内治安を担当する「シャバク」、軍事関連を担当する「アマン」がある。
アマンは、通信傍受や偵察衛星関連部署を抱え、シャバク(通称:シンベト)は、公安機関でありイスラエル国内における治安やテロ関連情報の収集を任務としている。
そして、最も名の知れているのがモサドであり、国外における情報収集や暗殺をはじめとした秘密工作も行う。イスラエルの工作員やエージェントは、パレスチナにおける武装勢力やシリア、イランなどの内部でも活動している。
その世界有数のイスラエルの情報機関に、問題があったのだろうか。
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