今こそEUとの経済連携協定(EPA)を推進すべき--東日本大震災からの経済復興に向けて


EUとの経済連携が持つ意義

EUとのEPAにおいては、何よりもEUにおける関税障壁の撤廃を実現すべきである。現在、日本からEUへの輸出に際し、自動車は10%、液晶テレビは14%の関税が課される。これでは今後EUへの輸出が無税となる韓国勢と太刀打ちできない。
 
 一方、EU側は、日本に対し、外国企業の投資条件緩和や、医薬品・食品添加物の承認の迅速化など「非関税障壁」の撤廃を強く求めている。

今回の震災で被災した企業の中には、海外に拠点を移す動きも見られる。大きな成長が見込めず、余震や放射能のリスクが残る日本に留まってもらうためにも、規制改革は不可欠である。また、経済連携によってEUからの対日投資が活発化すれば、ヨーロッパ企業のサービスや製品のセンスが、日本経済をより豊かにすることは十分考えられる。

国益に資する通商戦略の必要性

さらに、事実上、日本製品や日本産の農産品の輸入を停止する国が出てきている中で、国際基準に則った安全基準を浸透・徹底することが急務である。日本としては、国際基準に従った検査・測定方法によって安全性を検査することを約束し、高い透明性も確保すると約束すべきである。同時に、安全性の基準を満たすものについては、輸入を差し止めることがないよう、主張しなければならない。

このように考えれば、国を超えて経済統合を実現したEUと経済連携を進め、自由で開放された市場と、明確なルールや基準を定めることは、日本の国益に資するはずだ。
 
 もちろん、規制に守られた産業が経済連携によって不利益を被ったり、地域の食料供給の観点から農業など一定の配慮をすべき産業があることも事実である。
 
 だが、民主党が実現した農家に対する所得補償を、より良い制度にしていけば、農家の方々にも利益となり、EPAと両立しうる。消費者も、関税撤廃によって輸入品(資源や食料)をより安価に購入できる。

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